野球肘

野球肘とは

野球肘とは、野球の投球動作を繰り返すことによって肘関節に負担がかかり続け、痛みや動きの制限が生じるスポーツ障害の総称です。肘の内側、外側、後方のいずれかに痛みが現れ、特に成長期の小中学生に多く発症します。

一つの病気ではなく、投球によって起こるさまざまな肘の障害をまとめた呼び名で、症状や発生部位によって異なる治療が必要になります。日本整形外科学会の調査によると、少年野球チームに所属している小学生の約20～30%が野球肘を経験していると報告されています。

野球肘を放置すると、初期の軽い痛みが徐々に悪化し、最終的には投球動作が全くできなくなる可能性があります。特に肘の外側に生じる離断性骨軟骨炎では、関節軟骨が剥がれ落ちて関節内を漂う「関節ねずみ」という状態になり、肘がロックして動かなくなることがあります。

さらに進行すると、日常生活での肘の曲げ伸ばしにも支障をきたし、手術が避けられない状態になります。最悪の場合、野球を完全に断念せざるを得なくなり、将来のプロ野球選手や甲子園出場といった夢を諦めることになってしまいます。

リラクゼーション的なマッサージでは野球肘が根本的に改善することは難しく、繰り返す痛みや慢性的に野球肘の自覚症状がある場合は今より悪くなる前に早めに対処しておく必要があります。

野球肘の原因

開院以来、当院には野球肘でお困りの方が数多く来院されています。

これまでのカウンセリングや検査結果から断言できるのは、野球肘の原因はひとつではないということです。

野球肘の原因として次のものが挙げられます。

野球肘はこのような複数の原因が複雑に絡み合って引き起こされる症状です。

これらの原因が引き金となって肘関節に異常な負荷がかかり続け、靭帯や筋肉の付着部、骨や軟骨に損傷が発生します。成長期の肘は特に脆弱で、同じ負荷でも大人より損傷を受けやすい状態にあります。単に患部をマッサージしたり肘だけを治療するだけでは、全ての問題は解決できません。

一人ひとりの原因が異なるからこそ、改善のためには検査が何より重要になります。

病院や他の治療院で改善しなかったとしても、諦める必要はありません。野球肘でお困りなら、豊富な施術実績を誇る当院にお任せください。

病院とはここが違います

野球肘への対応として、次のようなものが一般的です。

投球制限・安静

6か月から1年以上の長期間にわたって投球を禁止されるため、チームから離脱せざるを得ず、技術の向上や試合への参加ができなくなります。復帰時期の判断も難しく、選手にとって精神的負担が大きくなります。

薬物療法

一時的な症状緩和は期待できますが、根本的な原因解決にはならず、薬の効果が切れると再び痛みが現れることがあります。長期使用による副作用のリスクもあります。

物理療法・運動療法・リハビリテーション

効果の実感に個人差があり、継続的な通院が必要となります。また、専門家の指導なしに行うと症状を悪化させるリスクがあります。効果が現れるまでに時間がかかることも多く、根気が必要です。

手術療法

手術には一定のリスクが伴い、術後の長期リハビリが必要となります。完全な機能回復が保証されるものではなく、競技レベルでの復帰が困難になる場合もあります。

野球肘を改善するために

まずはあなたの野球肘の原因を明らかにします。原因を取り違えたまま治療を進めてしまっては改善を見込めないからです。

当院は常に身体全体を俯瞰し、野球肘の原因がどこにあるのかを探ります。

肘部の筋緊張や関節の動きが悪くても、患部だけに注目するのではなく、関連する筋膜や肩関節、体幹の動き、さらには下半身のバランスがないかをチェックしていきます。投球フォーム全体のバランスを整えることで、肘への負担を根本的に軽減していきます。

当院の特徴

国家資格を持つ院長が初回から最後まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

立位で三つの軸周りのクセをチェックして、痛みの原因となる筋肉や傾きを確認していきます。どの姿勢で痛みが軽減するのかを確認し、今ある痛みの原因を確定していくことで治療箇所を決めます。

薬を服用されている方や薬に頼りたくない方、整体やマッサージで効果が期待できなかった方も諦めずにご相談ください。

野球肘のQ＆A

野球肘は自然に治りますか？

軽症の場合は適切な休養により自然治癒することもありますが、多くは専門的な治療とフォーム改善が必要です。放置すると悪化するため早期の対処が重要です。

野球肘の人がやってはいけないことは？

痛みを我慢しての投球継続、不適切なフォームでの練習、十分なウォーミングアップなしでの急激な投球、アイシングを怠ることは絶対に避けてください。

内側型と外側型の野球肘はどう違うのですか？

内側型は靭帯や筋肉の付着部に問題が生じ、外側型は骨や軟骨に障害が起こります。外側型の方が治療期間が長く、重篤になりやすい傾向があります。

どのくらいの期間で競技復帰できますか？

症状の程度により異なりますが、軽症で1～3か月、重症では6か月以上を要します。当院では独自の治療法により、従来より短期間での復帰を目指しています。

手術をすれば完全に治りますか？

手術により症状改善は期待できますが、完全な機能回復や競技レベルでの復帰は保証されません。術後の長期リハビリも必要で、手術は最後の選択肢と考えています。

野球肘になりやすい投球フォームはありますか？

肘が下がるフォーム、手だけで投げる動作、体の開きが早いフォーム、全身の連動性がないフォームは肘に負担をかけやすく、改善が必要です。

痛みがなくなったら投球を再開してもいいですか？

痛みの消失だけでは判断できません。関節の可動域、筋力、投球フォームなど総合的な評価を行い、段階的に負荷を上げていく必要があります。

野球肘の予防法はありますか？

適切な投球数の管理、正しいフォームの習得、全身の柔軟性向上、十分なウォーミングアップとクールダウン、定期的な体のメンテナンスが効果的です。

野球以外のスポーツでも野球肘になりますか？

テニス、バドミントン、やり投げなど腕を振る動作を繰り返すスポーツでも類似の症状が起こることがあります。投球に近い動作があるスポーツでは注意が必要です。

野球肘は遺伝しますか？

野球肘自体は遺伝しませんが、関節の形状や筋肉の特性など、なりやすい体質的要因は遺伝する可能性があります。しかし適切な予防により発症は防げます。

野球肘で悩まされていた皆さまも、当院でバランス整体の施術を受けて、このような変化がありました。

当院のバランス整体と野球肘は非常に相性がよく、劇的に改善するケースも見られます。

野球肘は早めに対処すればするほど、改善までの期間も早くなります。一人で悩むことなく、お気軽にご連絡ください。